【体験談】漫画制作サポートAI「コミコパ」を使ったら、クリエイター必修の神ツールだった!

ChatGPTで仕事が奪われる?という話題でもちきりの昨今ですが、

このたび、なんと!「ChatGPT」を活用した漫画制作サポートAIツールがリリースされました〜〜

名前は「ComicCopailot」

通称「コミコパ」

このサービス、なんと無料です!

開発については、集英社とアルが共同で制作したとのことです。

アルと言えば、けんすうさんの会社ですね。

早速、私もコミコパを使ってみたので、体験談を書いていきたいと思いますー!

結論から言うと、漫画をはじめ、物語をつくる人(クリエイター)にとっては、とても使いやすい、今後は創作に必須といってもいいような神ツールだと感じました!!

コミコパを実際に使ってみた

まず、コミコパのトップページにアクセスし、「コミコパに相談してみる」をクリック。

すると、コミコパというボットが挨拶してきます。

左にさまざま項目があり、そこをクリックできます。

  • テーマを一緒に考えたい
  • マンガのタイトルを提案して
  • キャラクター名を考えて
  • 必殺技名の案をだして
  • 固有名詞を考えて
  • セリフを調整したい
  • 評価や感想を聞きたい
  • 仮想読者のフィードバック
  • とにかく励ましてほしい
  • とにかく話をしたい

この中から選べます。いろいろできますね〜

マンガのタイトルやキャラクター名、セリフといった、漫画の肝となるような部分だけでなく、自分の案のフィードバックをもらったり、メンタルケアといったあらゆる面から漫画家をサポートしようという狙いが見えます。

まずは、作品のテーマを考えていくことにします。

「テーマを一緒に考えたい」をクリックすると、「気になる要素をいくつでも自由に選択してください」と言われ、イラスト付きでさまざまな選択肢を与えられます。

この要素の数を数えたらなんと…365種類もありました!

さらに、この要素は複数を選ぶこともできます。

つまり、「男子中学生」×「宇宙人」などと選べるということですね。

これならもう、無限に組み合わせをつくれますし、自分の発想にはないような項目もあるだろうから、これだけでもこのツールを使う意味はありそうですね!

今回は、「ギャル」「タイムリープ」「くまちゃん」「心が入れ替わる話」の4つを選びました。

適当に目についたものを感覚的に選んだのですが、もっとレアな組み合わせを考えればよかったかな…とつくった後で思いました(汗)

4つの要素を入力してみたところ…

2つしか反映されてませんね、、

しかもそのまま要素を並べただけで面白みがない!!

これは使えないかな…と思いそうなところですが、「もう一捻り!」という項目があったので入れてみました。すると…

要素が3つ〜4つ反映されました!(いや、最初からやれよ…笑)

でもまだありきたりな話なので、再度、もう一捻り!を選択します。

おっ!と思うアイディアが出てきました。

4番目のアイディアに少しだけ可能性を感じました。

4. 心が入れ替わるくまたんと超能力少女:「くまたんと心が入れ替わることで、超能力を手に入れた少女がタイムリープしながらギャル文化を広める物語

ということで、「物語の起承転結を教えて!」という項目を選びます。

タイムリープをして過去でギャル文化を救おうとしています。

令和の時代になって、昔よりもギャルが減ってきた…という声を耳にしたことがあるので、過去のギャル全盛期にタイムスリップしてギャル文化が令和でも栄えるように頑張る主人公の姿が目に浮かんできます。

まあ、そんなに斬新というほどのストーリーではないですが、とりあえずこれで進めることにします。

ということで、この物語をベースに、「さらに面白くするためのポイントを教えてください。」とボットに尋ねると…

それなりに有益な回答が返ってきました。

  1. ユニークなキャラクター
  2. タイムリープのルール設定
  3. ギャル文化の様々な側面を描く
  4. 目立つアートスタイル
  5. 予想外の展開やサスペンス

どれも初心者にはなるほど〜というものばかりなのではないかと思いますが、この中でも漫画を描く時に特に重要な、「ユニークなキャラクター」について教えてもらうことにします。

おお!これはほとんどそのまま採用できそうです。

  1. ミライ
  2. くまたん
  3. エドギャル
  4. サブカル先輩
  5. オカッパくん
  6. ツインテールガール
  7. フェミニスト教授
  8. サイバーギャル
  9. ギャルママ
  10. ギャルハンター

特に、江戸時代から来たギャルである「エドギャル」や、未来からやってきたSFギャルの「サイバーギャル」などはタイムリープの特性とも兼ね合って、かなり面白くなりそうです!

漫画を通して、古今東西のギャル文化を学べるようにしていくなら、解説役の「ギャルママ」も欠かせないキャラですね。

しっかり悪役の「ギャルハンター」もいるので、対立構造を描きやすく、ドラマになりそうです。

次は、主なキャラクターの名前をつけるところをコミコパに手伝ってもらいます。

「エドギャル」が気に入ったので、エドギャルの名前を考えていきましょう。

左側から「キャラクターの名前を考えて」というところをクリックし、キャラクターの概要を伝えます。

すると、江戸時代にありそうな名前をいくつか出してくれます…が、気に入らないので何度か他の例を出してもらいます。

その中で、「舞煌(まいこう)」という苗字が気に入りました。

舞妓(まいこ)さんを思わせる、和風で古風な音、かつ煌びやかなギャルという要素も合わせたような素敵な苗字ですね。

ということで、「舞煌」+「ひらがな名前」で案を出してもいました。

舞煌やよゐ!!

古いひらがなを使っていて、まさに昔っぽさもあっていいですね。

これにすることにしました。

同様に、他の主要キャラもコミコパを使って、名前をつけていきます。

キャラの名前ができたら、画像生成AIを使って、キャラクターデザインをしていきます。

(※今回は、Leonardo.Ai を使用。こちらの手順については、今回はメインではないので省略)

ひとまず10キャラ中4キャラだけですが、以下のような良い感じのデザインができあがりました!

以上の通り、コミコパのサポートで、ここまで物語やキャラが出来上がるのは本当にバーチャル編集者だなと思いました。(ほとんどの編集者もういらないのでは…笑)

さらに、「評価や感想を聞きたい」というところをクリックし、これまでの話を簡単に入力してみると…

なんと!作品のフィードバックを詳細にくれました!

全文面は以下の通りです。

これはもう…本当に編集者いらないかも…笑

編集者の仕事を代替わりするツールを、編集者を多数雇っているジャンプが先陣きってやっているのが素直にすごいなと思います。

そして、フィードバックの中で、「タイムリープを使うストーリーはよくあるので、もう少し独自の要素を取り入れると尚良い」とあるのですが、具体的にどんな例があるのか聞いてみたかったので、聞いてみることにしました!

しっかり答えてくれてますね!

「ギャルの女神様からタイムリープの力を授かる」というのを採用してみます。

さらにこの後、作品のログラインもまとめてもらいました。

※ログライン:どんなお話かを1~3行程度で現したもの

しっかり出してくれますね!

企画段階の作品の面白さを他者に伝えるのに、ログラインをつくることが多いのですが、ログラインにまとめるのって案外難しいんですよね…

それをこのAIは簡単にやってのけてる…すごい……

その後、何度かボットとやりとりし、ログラインは以下のようにまとまりました!

令和ギャルがギャルの女神からタイムリープ能力を授かり、ギャル文化の存続と繁栄を目指して過去と未来を奔走する、個性豊かなギャルたちとの冒険ストーリー

そこから更に、それぞれのキャラの「長所と短所」「好きな食べ物」「趣味」も考えてもらいました。

そして、エドギャルとサイバーギャルの「家庭のバックストーリー」も考えてもらいました。

ほんとなんでもいけますね…

今までと同様、気に入らなければ、「もう一捻り!」とか「ここの部分は良いのでそれを踏まえて違うパターンをください」といった感じでどんどん候補をもらっていけば良いです。

ここまでを踏まえると、主要キャラの4人のキャラ設定も以下の通りにできあがりました。

ログラインとキャラクター設定をまとめたものを、Twitterでも発信しました。

コミコパの注意点

とても素晴らしい漫画制作サポーツツールである「コミコパ」ですが、注意点もあります。

それは、「チャットの履歴を保存できない」という点です。

ChatGPTを使い慣れている人であれば、履歴は保存されてるからPCを落として後から見よう…と思いそうですが、ここ要注意です!

タブを消したりリロードすると、履歴が消えてしまうため、どこか別のところにコピペするなり、スクショを撮るなりして、せっかく手に入れたアイディアを使う前に消えてしまった…ということがないように注意してくださいね。

その他には、テーマやキャラクター名を考える時には実用レベルと感じた一方、タイトルなどはあまりにも回答が安易で到底使い物にならないと個人的には感じました。

これは仕組み上のところで、ChatGPTは、入力したワードから次に続きそうなワードなどを出しているだけで、文脈の意味を捉えられているわけではないからです。

作品のタイトルって非常に深く、作品全体の本質を捉えられないと付けられないので、そういう理由で、ChatGPTないしはコミコパではまだ難しそうです。

逆に言えば、本質をついたナイスなタイトルをAIが付けられるようになってきたら、それこそ人間にしかできないことってなんなの?というフェーズになってしまいそうですね。

【※追記】タイトルについて、指示の仕方によってはもっと良くなることが判明

相変わらずひどい名前…w

ですが、以下のような指示を出すと、比較的まともな名称になってきました。

造語のような、現実にはない英単語をつくりながらも、ちゃんと意味ある名称にしてください。アルファベット10文字以内のタイトル名と、その名前にした理由を教えてください。

今回は、ChronoGlitzという名称が気に入ったので、これにしようと思います!

コミコパの評価と感想

今回、適当に(?)ボットとほんの数十分ほど会話していっただけで、漫画をつくるための素材がそれなりに集まりました。

ここからさらにコミコパを使って、細かい展開やセリフを考えていくこともできますし、ボットの回答からインスピレーションを得て自分で膨らませていくこともできるので、本当にバーチャル編集者といってもいいんじゃないかなという、十分実用レベルに感じました!

惜しい点をあげるなら、これはどちらかというとAI創作ツール全般に言えることですが、回答が優等生で凡庸なため、突飛な発想やグレーなアイディアは人間が担う必要がありそうなことです。

AIが危ない回答をしてしまうと炎上してAIに規制がかかってしまうかもしれないので、AI制作会社としては危険な回答を避けるようにプログラムしているのは当然です。しかし、ヒットしている作品を見ると、悪いことやグレーなことも扱うことは有効です。そもそも、日本一ヒットしている漫画は「海賊」ですからね…笑

まとめ
  • コミコパは、壁打ち相手なら十分実用レベル
  • 突飛な発想やグレーな表現は人間が担う必要がある
  • 賛否はあるが、個人的には、人間とAIの共創により、今まで以上に面白い作品が数多く世に出ていく時代になりそう

今後、私もさらにコミコパを使い倒していこうと思いますが、まだまだ知らないことも多いので、コミコパを実際に使ってみた感想などがありましたら、お気軽にコメントください〜

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