【ワンピースやナルトを例に】ヒーローズジャーニー(神話の法則)を解説!

今、世の中で人気のある漫画や映画は、ほとんど同じパターンで構成されていることを知っていますか!?

それが、「ヒーローズ・ジャーニー」と呼ばれるものになります。

アメリカの神話学者、「ジョセフ・キャンベル」が、古からの数多の神話を分析して編み出しました。

「神話の法則」は、このヒーローズ・ジャーニーを、現代のストーリーテリングに応用する方法がわかりやすく解説されている名著です。

ドラマや映画の脚本、漫画原作、ゲームシナリオ、小説など、様々な創作に使えます。

日本人に馴染み深い、王道少年マンガを例に、この法則がどのように使われているかを解説していきます!

ヒーローズ・ジャーニーとは

ヒーローズ・ジャーニーでは、1つの物語を12のステージに分解します。

しかし、最も簡単に説明すると、以下のようになります。

「主人公の周辺で事件が起こり、冒険の世界へ旅立ち、数多の困難を乗り越え、最大の試練をクリアし、日常の世界へ帰還する」

簡単でしょ?笑

一般的には、以下の3つのプロセスで表現されます。

  1. 出立
  2. イニシエーション(試練の旅)
  3. 帰還

これをさらに細かく12のプロセスに分けたものが、最も実践的で、物語構成に活かせるテンプレートになります。

ヒーローズ・ジャーニーの12ステージ

出立

冒険へ旅立つ前の、主人公と世界の紹介です。

1.日常の世界

主人公の平穏な日常生活が描写されます。人物の設定や、世界観もここで表されます。

2.冒険への誘い

事件が発生します。主人公が日常から非日常へ遷移するきっかけになります。

3.冒険への拒絶

冒険の旅は危険やリスクが生じるため、主人公は最初は旅立ちをためらったり、恐れ、拒絶します。または、誰かが引き止めます。

4.賢者との出会い

主人公の師となる人物が、主人公の旅立ちを助け導いてくれます。または、主人公が旅立たざるを得なくなるようなできごとが発生します。

5.第一関門突破

主人公が、平穏な日常を離れ、「冒険の世界」へと旅立ちます。門番のような敵を倒して旅立つこともあります。

イニシエーション

物語全体の半分以上を占める、最も長いパートです。

6.試練、仲間、敵

冒険の世界へと足を踏み入れた主人公の前に、仲間や敵が現れ、数々の試練を乗り越えていきます。

7.最も危険な場所への接近

冒険の旅の中で、最も危険な場所へ近づいていく。物語の中間地点でもあり、物語全体のテーマも描写されます。

8.最大の試練

さらに危険な状態になり、最大の試練が立ちはだかる。冒険は行き詰まり、絶望の淵へと追いやられます。

9.報酬

主人公は絶望の中、自分の未熟さに気づき、大切なことを学び、変わっていく。この成長のきっかけをつかむことが主人公にとっての「報酬」となります。

帰還

ここからクライマックスパートになります。

10.帰路

冒険の旅の最も奥地で、成長のヒントを手にした主人公は、故郷への帰路につきます。

11.死と復活

最強の敵や障害によって、絶体絶命のピンチに陥った後に主人公が変化・成長し、それによって起死回生の一手を得て、敵を打ち破ります。

12.宝を持っての帰還

敵を打ち破った主人公は、平和を取り戻し、故郷に帰り、大円団。

以上が、ヒーローズ・ジャーニーの12ステージになります。

では、ここから、各王道少年漫画において、どのように使われているか、見ていきましょう。

※各作品のネタバレを含みます

ワンピース(※未完結作品)

主人公の少年ルフィが、大海賊時代の大海原を舞台に、海賊王を目指して冒険する、週刊少年ジャンプ連載中(1997〜)の看板漫画。

1.日常の世界

フーシャ村での日常。赤髪海賊団とのやり取りや、ルフィは海賊に憧れている。

2.冒険への誘い

ある時、酒場に山賊がやってくる。山賊に酒をぶっかけられるも、やり返さずに笑う赤髪海賊団とそれに怒るルフィ。

3.冒険への拒絶

山賊と再会したルフィだったが、シャンクス達を馬鹿にした山賊に逆らい、捕まってしまう。

4.賢者との出会い

シャンクスによって命を救われ、海賊王を目指すと宣言。大切な麦わら帽子を託される。

5.第一関門突破

10年間の修行の末、海へ出る。10年前に襲われた近海の主を倒し、海賊王への旅路が始まる。

6.試練、仲間、旅

途中、様々な敵と戦いながら、ゾロ・ナミ・サンジ・ウソップ…と仲間を増やしながら、旅を進めていく。

7.最も危険な場所への接近

グランドラインを突き進むルフィ達は、ちょうど折り返し地点へ辿り着く。そこで立ち寄ったシャボンディ諸島で仲間達はバラバラにされてしまう。

8.最大の試練

兄のエースを救うため、インペルダウンへ潜入し、マリンフォードでの頂上戦争へと参戦する。しかし、目の前で兄がやられてしまう。

9.報酬

兄を救えなかった己の非力さに絶望するが、ジンベエの必死の呼びかけに対し、自分にはまだ仲間が残っていると気づき、彼らを二度と失わないために、2年間の修行期間を設ける決意をする。

10.帰路

2年後、心身ともに大きく成長したルフィは、仲間達と再会し、新世界へ入る。そして、ドレスローザ・ホールケーキアイランド・ワノ国など、様々な冒険をしていく。

11.死と復活

※まだ原作で描かれていないパート。クライマックスに向け、ルフィ達の前に最大のピンチが訪れ、更なる成長をし、それを乗り越え、海賊王になると想定される

12.宝を持っての帰還

※まだ原作で描かれていないパート。海賊王になり、世界政府との戦いに勝利したルフィ達は、故郷へ帰り、次の世代に麦わら帽子を託す?

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NARUTO -ナルト-

忍の世界、木の葉隠れの里、うずまきナルトが、里の長である火影を目指し、仲間達と切磋琢磨していく王道少年漫画(連載期間:1999年〜2014年)。

1.日常の世界

忍者アカデミーでのナルトの落ちこぼれの日常。

2.冒険への誘い

卒業試験に落第後、ミズキ先生に唆され、ナルトは封印の書を盗み出す。

3.冒険への拒絶

自分の正体が、化け狐であると明かされる。

4.賢者との出会い

ナルトは、イルカ先生から優秀な生徒だと言われ、初めて人に認められる。そのイルカ先生を守るため、影分身の術が覚醒する。

5.第一関門突破

イルカ先生から、卒業が言い渡され、晴れて正式に忍者になる。その後すぐ、カカシによって、アカデミーに逆戻りのピンチにもなるため、門番役は、ミズキともカカシとも言える。

6.試練、仲間、敵

同じ第七班のメンバーである、サスケ、サクラ、カカシ達と一緒に、波の国などでの試練を乗り越えていく。

7.最も危険な場所への接近

中忍試験で音の忍に紛れた大蛇丸から、うちはの血をひくサスケが狙われる。中人試験本戦の最中、木の葉崩しが開始される。

8.最大の試練

再び現れたイタチに帰り討ちにされたサスケは、再び復讐者の道を歩むことを決意。力を求め大蛇丸の元へ向かい里抜けをしたサスケを引き止めるために追いかけるナルトだが、週末の谷でのサスケとの戦いに敗北する。

9.報酬

サスケを止められなかったことに落ち込むナルトだったが、サスケを絶対連れ戻すというサクラとの約束を守る決意をする。大蛇丸が体を転生するのに3年の期間が必要であること、暁がナルトを狙うのは3年後であることから、自来也の弟子となり、3年間の修行に旅立つ。

10.帰路

3年後、大きく成長し木の葉の里に帰ってきたナルトは、新たな任務につき、仲間達と共に、暁との戦いに巻き込まれていく。

11.死と復活

第四次忍界対戦が勃発。戦争の最中、暁を影からずっと操っていた黒幕オビト、そしてそのオビトを唆したマダラ、そして…。絶体絶命のピンチをくぐりぬけ、ナルトは最後の戦いに勝利する。

12.宝を持っての帰還

ナルトとサスケは、力を合わせ、無限月読を解除。平和になった世界での日常と、数年後に火影の夢を叶えたナルトの姿。

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ソードアート・オンライン

仮想世界のゲームの中に閉じ込められ、ゲームオーバーになると現実世界でも死んでしまうデス・ゲームをクリアするために、必死に戦う少年キリトの物語。ライトノベルから人気になった作品。

※今回は、アインクラッド編〜フェアリーダンス編までを対象

1.日常の世界

2022年、仮想空間へのフルダイブが実現し、仮想大規模オンラインロールプレイングゲームに熱中するプレイヤーである少年キリトと、初心者プレイヤーのクライン。

2.冒険への誘い

現実空間へログアウトしようとするが、ログアウトボタンがない。キリト達は強制的に広場に集められ、その場で、開発者の茅場晶彦から、ゲームで死ねば現実世界でも死に、途中で抜けることはできず、第100層のボスを倒すしか道はないことを聞かされる。

3.冒険への拒絶

当然、大混乱するプレイヤーたち。手鏡というアイテムが配られ、アバターの姿が現実世界の自分の姿に変わる。

4.賢者との出会い

キリトはβテストを経験し、茅場晶彦を研究していたことから、この話が現実であるといち早く悟る。

5.第一関門突破

最初の街の周辺の敵の数は限られていることから、すぐにでも経験値アップに向かわなければならないと気づき、クラインを誘ったが断られたため、一人で次の街を目指して旅立つ。

6.試練、仲間、敵

各階層を、アスナをはじめとする他のプレイヤーと協力しながら、クリアしていく。途中で、何人も仲間を失うが、アスナと絆を強めていく。

7.最も危険な場所への接近

ヒースクリフから召集命令が届く。ボス戦のために派遣した部隊が全滅したことを聞かされる。このボスが非常に危険だと気付いたキリトは、アスナに残るように話すが断られる。

血盟騎士団を中心とした攻略組によるボス攻略戦が始まる。

8.最大の試練

なんとか第75層のボスを倒したキリトたち。システム的不死と表示されているのに気づき、ヒースクリフが茅場晶彦だと気付いたキリト。茅場晶彦vsキリトという、全ての命運が左右される戦いが始まる。

9.報酬

激戦の末、ヒースクリフになんとか勝利したキリト。ゲームクリアとなり、アインクラッドの城は崩壊する。そしてついに、キリトは現実世界で目を覚ます。

10.帰路

アスナたちが目を覚ましていないことを知ったキリトは、彼女の姿が見かけられた、新たな舞台、妖精達の国へダイブする。

11.死と復活

アスナがとらえられている、世界樹の頂上を目指すキリトたちは、グランド・クエストに挑む。しかし、圧倒的多数のガーディアンの前に、キリトは敗れ去ってしまう。しかし、そこに現れたリーファによって、助け出され、キリトは蘇生される。仲間達と共に、再びグランド・クエストに挑むキリト。

12.宝を持っての帰還

グランド・クエストを突破したキリトたちは、アスナと再会。頂上で敵を倒し、ついにキリトとアスナは現実世界へ帰還する。後日談で、同じ学校に通っているキリトとアスナの様子。健全なVRゲームが次々と立ち上がる中、プレイヤーとしていきいきとしているキリトたち。

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DEATH NOTE

名前を書いた人間を死なせられるDEATH NOTEを巡って、犯罪者のいない世界をつくろうとする夜神月と、世界一の名探偵Lによる頭脳戦を描いたダークファンタジー(連載期間:2003年〜2006年)。

1.日常の世界

つまらなそうに高校生活を送る夜神月と、同じく死神界でつまらなそうにしているリューク。

2.冒険への誘い

ある日学校で、夜神月は空からノートが降ってきたのを見かける。気になって拾いに行くと、「DEATH NOTE このノートに名前を書かれた人間は死ぬ」と書いてあり、くだらないと思ったが、やはり気になって持ち帰り、たまたまテレビで流れていた犯罪者の名前を書いたところ、ニュースで実際にその犯人が亡くなったとの報道が流れる。

3.冒険への拒絶

まさかそんなはずは!?と思ったが、再度検証するため、コンビニの駐車場で女の子を襲っていたヤンキーの名前を書いたところ、実際に事故死したため、ノートが本物であることを確信。

4.賢者との出会い

突如目の前に現れた死神・リュークから、DEATH NOTEに関する説明を受ける。リスクがほとんどないことを知り、安心する。

5.第一関門突破

腐っている奴は死んだ方がいい。誰かがこれをやらなければならない。月はノートを使って、世の中を粛清することを決意する。

6.試練、仲間、敵

ICPO、FBI、日本警察などと協力しつつ、KIRAの犯人を追いかける世界一の名探偵L、そして第二のKIRAであるミサミサと、夜神月とのDEATH NOTEを巡る頭脳戦が行われていく。

7.最も危険な場所への接近

徐々に犯人ではないかとLに疑われ始めた月は、計画を立て、ノートの所有権を放棄する。そのノートは、出世欲の強い悪人である火口が拾い、粛清を進めていく。しかし、記憶を失った月は、Lとタッグを組み、火口を追い詰めていき、ついに彼を捕まえる。…が、DEATH NOTEの存在が、Lや警察関係者に知られてしまう。

8.最大の試練

月の計画通り、ミサを助けるために、死神レムは、Lの本名をDEATH NOTEに書く。そしてついに、長きに渡る、月とLの戦いに終止符が打たれる。

※この作品では主人公の月はダークヒーローであるため、Lの側にとっての最大の試練と考えられる

9.報酬

Lが亡くなったことで、月を疑う強敵はいなくなった。月は粛清を進めていく。

10.帰路

Lの死から5年後、2代目Lとなっていた月と、Lの後継者として密かに育てられていたメロとニアによる頭脳戦がスタートする。

11.死と復活

月vsメロ&ニア の最後の戦いにおいて、メロは死亡したが、月の勝利が確信されたかに思えた最後のところで、ジェバンニの良い働きもあり、ニアが勝利する。

※この作品では主人公の月はダークヒーローであるため、メロの死と、ニアの復活と見ることができる

12.宝を持っての帰還

最後のところで敗北した月は、無様な姿で、最後の最後にリュークにDEATH NOTEに名前を書かれて死亡する。世界は元の姿になるというバッドエンド。

※この作品では主人公の月はダークヒーローであるため、敵側からすると、事件が解決してハッピーエンドと見ることができる

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